元横綱大乃国が明かす芝田山部屋の稽古場裏側と育成の秘策に迫る
芝田 山 部屋は、第62代横綱である大乃国康が1999年に創設して以来、角界において確固たる異彩を放ち続けている。土俵上の激しい攻防はもちろんのこと、個々の力士が持つ潜在能力を極限まで引き出す指導法は、ファンのみならず関係者の間でも常に注目を集めてきた。
東京都杉並区高井戸の落ち着いた住宅街に佇む芝田 山 部屋の道場からは、早朝から激しいぶつかり稽古の熱気と声が響いてくる。伝統を受け継ぎつつも時代に適応した独自の育成方針は、土俵での勝敗を超えた人間形成の場としても機能しているのだ。
元横綱大乃国康が率いる芝田山部屋の裏側!厳しい稽古のリアルと育成方針

本誌が今回独占取材で足を踏み入れた稽古場には、凛とした緊張感が張り詰めていた。師匠である芝田山親方(元横綱・大乃国康)の視線が土俵上に注がれるなか、力士たちは汗と砂にまみれながら何度もぶつかり合う。
稽古のリアルは過酷そのものだ。しかし、ただ闇雲に体を痛めつけるような指導はそこにはない。大乃国康が培ってきた横綱としての経験に基づき、力士一人ひとりの骨格や足腰の強さに応じた物理的かつ論理的な稽古プランが組み立てられている。怪我を防ぎながら下半身の粘りを鍛え上げる緻密な育成方針こそが、本場所での土俵際で見せる粘り腰の源泉である。
二所ノ関一門としての伝統と躍進を支える所属力士の最新動向

芝田山部屋は、角界の有力派閥である二所ノ関一門に所属している。一門が持つ長い歴史と伝統的な相撲理念を重んじつつも、時代の変化に即した柔軟な姿勢を崩さない点が大きな特徴だ。
数ある相撲部屋の中でも、ベテランから若手までが一丸となって切磋琢磨する環境が整っている。関取経験者の背中を追いかける若手力士たちが着実に力を伸ばしており、一門の合同稽古などでも存在感を示す場面が増えてきた。個々の力士が持つ得意四つや立ち合いの鋭さに磨きがかかり、番付を駆け上がるための準備は着実に整いつつある。
魁勝旦祈をはじめとする注目力士たちが挑む本場所への秘策

部屋の看板力士として期待を集めるのが魁勝旦祈だ。厳しい土俵を生き抜いてきた彼の立ち合いの威力と右四つからの力強い寄りには定評があるが、次なる本場所に向けて新たな変化が生まれている。
大相撲本場所で上位陣を崩すため、稽古場では立ち合いの一歩目における角度の調整や、相手の引き技に乗じない体幹の徹底強化が行われていた。魁勝旦祈を中心に、所属力士たちが相手のデータを分析しつつ弱点を補強する「実戦型トレーニング」を導入。土俵上での一瞬の判断力を養う稽古が、本場所での確実な白星へと結びつこうとしている。
「スイーツ親方」の情熱と食育が育む力士たちのタフな肉体
師匠の大乃国康といえば、角界屈指の和洋菓子通「スイーツ親方」としても広く知られている。その豊かな食へのこだわりは、力士たちの肉体作りの根幹をなす「食育」にも深く投影されているのだ。
相撲部屋の命とも言えるちゃんこ鍋には、栄養バランスが計算し尽くされた食材がふんだんに使われる。しっかり食べ、しっかり働き、休息を取るという当たり前のサイクルを極めること。スイーツのような質の高い糖分補給や補食のタイミングも含め、科学的なアプローチでタフな肉体を作り上げる手法は、怪我の少ない頑丈な力士を育てる原動力となっている。
両国国技館を沸かせる大相撲の熱気とNHK・ABEMAでの注目度
聖地である両国国技館で開催される本場所の土俵で、芝田山部屋の力士たちが巻き起こす熱気は年々高まりを見せている。満員の観客が見守る中、土俵際で見せる粘り強い取り口は、ファンを魅了してやまない。
近年の大相撲放送は、従来のNHKによる生中継に加えて、ABEMAによるマルチアングル配信や詳細なデータ解説が定着した。テレビの前で伝統の取組を見守る往年のファンはもちろん、スマホやタブレットで配信を楽しむ若い層の間でも、芝田山部屋の力士が魅せる泥臭くも華やかな相撲スタイルは大きな反響を呼んでいる。
日本相撲協会での役割と次世代へ引き継がれる相撲部屋の未来
日本相撲協会の理事や要職を歴任してきた大乃国康の経験は、部屋の運営にとどまらず、角界全体の健全な発展にも寄与してきた。組織としての透明性を保ち、力士のセカンドキャリアや人間形成まで視野に入れた指導は、現代における理想的な相撲部屋のあり方を示している。
大相撲という日本の伝統文化を守りつつ、新たな価値を創造していく芝田山部屋。土俵に懸ける男たちの泥臭い努力と師匠の深い愛情が交差するこの場所から、これからも多くのファンを熱狂させる名勝負が生み出されていくに違いない。 (出典: 芝田 山 部屋(Yahoo!ニュース))